このシリーズでご紹介するのは高橋幸宏ソロ作からは2曲目(前回『I-kasu』)の楽曲です。セカンドアルバムの「音楽殺人」冒頭収録の『School of Thought』は、サスティンレスチャイナシンバル、字余りフィルイン前夜のドラムとしてはもっとも気に入っているものの一つです。リムショットとロールの華麗な手さばきは坂本龍一の「サマーナーヴス」でもそうですが80年前後の高橋幸宏のドラムを特徴づけるもの。楽譜にしてしまうとそれほど難しくないドラムのようで、いざバンドのアンサンブルでやると間奏の二分三連のところでつまづいたりしそうな楽曲です。そういえば作曲は坂本龍一でした。この楽曲もそうですが、『フラッシュバック』など高橋幸宏に提供した坂本龍一の楽曲はかなりポップな作風ですね。最近はなかなかライブでは演奏する機会がなく、また聴いてみたくなってご紹介した次第です。
Band of outsidersのPitti Immagineで催された2012春夏のコレクションです。今年の秋冬はパス気味の私としては来年の春夏に期待したいところ。0:53〜1:07あたりが個人的には興味深いです。ダブルブレスト、グリーンのデッキシューズ、ネイビーのジャケットにグリーンのシャツなど、ちょっと日本人には着こなすのが難しいそうですが。ところでサザビーリーグが路面店を出す話はどうなったのでしょうか。
それでも他人に、というかほとんど女性アーティストに提供した楽曲で好きな楽曲はあります。ジェーン・バーキン、シャルロット・ゲンスブール、バンブーからでは月並みなので他のアーティストで挙げると、フランソワーズ・アルディの"Comment te dire adieu"、アンナ・カリーナの"Sous le Soleil Exactement" 、イザベル・アジャーニの"Pull marine"、ヴィクター・ラズロの"Amour puissance six"。例外でゲンスブールが歌ったものでは映画「さよならエマニュエル夫人」のテーマ曲です。要するにド・ゲンスブールは苦手なわけで。ところで印税は未亡人のバンブーのところに入るんでしょうね。
当ブログでは高橋幸宏の特徴的なドラム奏法として「字余りフィルイン」をご紹介してきました。坂本龍一の「左うでの夢」(1981年10月5日)に収録された『Relâche』などはその最たるものでしょう。しかしこの「字余り」、誰かがやっていた気がして考えていたら思い出しました。フィル・コリンズの『夜の囁き(In The Air Tonight)』(1981年1月5日)に「字余り」がふんだんに使われています。実際に聴いてみましょう。